2025年度のGIVE AND GOは、南部(南城市)・中部(うるま市)ともに、年代や所属(部活・クラブ)の垣根を越えて、互いに刺激を与え合う文化がさらに強くなった1年でした。
その一方で、中学3年生男子を中心に、知念高校・沖縄水産高校とのゲームを経験したことで、強度(サイズ・接触・スピード)が一段上がった環境で起きる“課題”もはっきり見えてきました。
これはレベルが上がるほど、多くのチームが直面するケースとも重なり、私たちも来年度へ向けて整理する必要があると感じています。
そこで今年の活動を、共通テーマ4つに落とし込み、GIVE AND GOとしての年間総括をまとめます。
まず結論:今年の学びはこの4つ(※レベルが上がるほど大事になることも参考に整理)(+α 中学3年生男子×知念高校・沖縄水産高校とのゲームを通して)
| 共通テーマ | GIVE & GO 今年の気づき | レベルが上がるほど大事になること(参考) | 来年度の打ち手 |
|---|---|---|---|
| ① 早く決める力(判断) | 強度が上がると、迷って止まりやすい | 迷いが1つ出るだけで守りが整い、前に進みにくくなる | 受ける前に見る(ビジョン)/早めに預ける/2nd・3rdの整理 |
| ② 競り合いで負けない(50/50) | ルーズ・リバウンド・戻りで流れが動く | 50/50を落とすと、失点や苦しい時間が増えやすい | “頑張る”より“取る”/先に当てる・押さえる・戻る |
| ③ 終盤に崩れない(型) | 終盤ほどミスが続きやすい | 終盤は1つのミスが連鎖しやすく、立て直しが難しくなる | 終盤3分の「やること」を固定/合図を共通にする |
| ④ 同じ言葉で動く(共通言語) | 人が混ざるほどズレが出やすい | 言葉が揃っていないと、役割が曖昧になりミスが増えやすい | 共通言語を4つに絞り、全カテゴリーで統一 |
今年の合言葉になる考え方:「受ける前に見る(ビジョン)」
まず最初に、来年度の中心に置く言葉を定義します。
受ける前に見る(ビジョン)=ボールをもらう前に、味方・相手・スペース・次の選択肢を“先に見ておく”習慣。
強度が上がれば上がるほど、「もらってから考える」では間に合いません。
**受ける前に見る(ビジョン)**ができるかどうかが、判断の早さも、ミスの少なさも、試合の流れも変えていきます。
共通テーマ①:判断の精度(強度が上がるほど“早さ”が武器になる)
今年、特に伸びたのは「判断」の部分です。
ただし、強度が上がるほど“判断の遅れ”がそのままミスや失点につながることも、同時に学びました。
南部・中学生女子は、ボールをもらう前/もらってからの判断が大きく向上。
個人で打開できない場面でも、キャンセルから二次攻撃、三次攻撃へと畳みかける動きが、阿吽の呼吸で成立する場面が増えました。
中部・中学生男子は、バックボード(ハーフコート)という制限されたスペースの中で、判断力が磨かれました。
パスやドリブルのタイミング、リズムに“面白み”が増え、プレーの幅が広がっています。
一方で、高校生とのゲームを通して見えたのは、
**「迷った瞬間に、相手はもう次の守りに入っている」**という現実です。
圧が上がった場面ほど、受ける前に見る(ビジョン)、“預けて動く(パス起点)”がより重要になります。
来年度の重点(判断)
- **受ける前に見る(ビジョン)**を毎回のルーティンにする
- 「運ぶ」より「早めに預けて再配置」=パス起点で形をつくる回数を増やす
- キャンセル後の二次・三次は「誰が起点で、誰がフィニッシュか」まで整理する
共通テーマ②:フィジカル差を前提にした勝ち方(50/50が勝敗を分ける)
接触・ルーズボール・リバウンド・戻り——いわゆる“50/50”の局面の強さが、得点差以上に試合を動かします。
南部・中学生男子は中学3年生の人数が多く、競争と協力が同時に生まれたことが強度の土台になりました。
中部・高学年女子は、スピードとインテンシティが高い中でも、ミスマッチを瞬時に見つけて攻める起点作りが秀逸で、ゲーム理解が進んだ1年でした。
ただし、強度の高い相手ほど「ボールを持っている時間」よりも、「持っていない時間」で差がつきます。
ボックスアウト、ルーズ、戻り、コンタクト後の切り替えが連続すると、流れは一気に相手に傾きます。
来年度の重点(フィジカル)
- 50/50(ルーズ・リバウンド・戻り)を“頑張る”ではなく“取る”へ
- 「先に当てる・先に押さえる・先に戻る」を徹底
- 次カテゴリーを見据え、怪我をしにくい身体作りも同時に進める
共通テーマ③:終盤のゲームマネジメント(勝負所は“型”で勝つ)
強い相手ほど、終盤は「気合」だけでは勝てません。
終盤に起きる“連続ミス”を止められるかどうかが勝負を分けます。
今年のGIVE AND GOでは、声かけや雰囲気作りが進み、粘り強さは確実に育ちました。
ただし高校生とのゲームでは、終盤になるほど
- 何を優先して攻めるのかが曖昧
- 1つのミスが連鎖する
- 守備の狙いが揃わない
という“同型の崩れ方”が起きやすいことも学びました。
終盤こそ、**受ける前に見る(ビジョン)**で「次の選択肢」を先に持っておくことが、ミスの連鎖を止める力になります。
来年度の重点(終盤)
- 終盤3分の「型」を固定する
- 誰が起点(触る)か
- どこを狙うか(1st option)
- 止めたい相手のプレーは何か(守備の優先順位)
- 連続ミスを止める「合図」を共通言語にする
共通テーマ④:経験の積み方・共通言語(“同じページ”が勝ち筋をつくる)
強度が上がるほど、その場のノリや感覚では崩れます。
だからこそ、GIVE AND GOとして「みんなで同じページにいる」ための共通言語を、よりシンプルに整える必要があります。
今年は、
- 南部:部活・クラブの垣根を越え、技術研鑽の姿勢が高まった
- 中部:制限スペースで判断力が育ち、育成として正しい負荷がかけられた
- 高学年→中学生の越境参加で、スピードへの適応が進んだ
と、経験の積み方そのものが成果になった1年でした。
来年度の共通言語(4つだけ)
- 受ける前に見る(ビジョン)
- 早めに預ける(運ぶより預けて再配置)
- 50/50を取る(ルーズ・リバウンド・戻り)
- 終盤は型(起点と優先順位)
カテゴリー別ハイライト(南部/中部)
南部スクール(南城市)
中学生 男子
中学3年生が12名と今年は最も人数が多く、1〜3年生が部活・クラブの垣根を越えて互いに成長しようとする姿勢が、昨年以上に高まった年でした。
次年度は進級してくる後輩たちに対しても、声かけやプレーしやすい空気感を引き続き大事にしていってほしいと思います。
【アルバム】20251027中学生クラス(月)
合い言葉「bbismylife」
中学生 女子
ボールを保持する前、保持してからの判断が一年を通して素晴らしく向上しました。
キャンセルから二次攻撃、三次攻撃へと畳みかける動きも良く、メンバーが変わっても率先してコミュニケーションを取れる強みを、来年度もさらに伸ばしていきたいです。
また、小学5年生ながら中学生クラスに参加している**喜納杏樹さん(糸満南小5)**は、県内上位チームでの経験に加え、韓国の大会で優勝に貢献しMVPを獲得。県冬季大会では優勝の立役者となりました。来年度どこまで伸びるか、継続してサポートしていきます。
高学年 男子
6年生はサイズもあり、ポジションに関係なくオールコートでボールプッシュできる回数が増えました。
一方で5年生はサイズ差がある分、ダブルチームやトラップに対して「助け合う関係性」をつくることが来年度の必須課題です。
ここでも鍵になるのは、トラップに来られる前からの受ける前に見る(ビジョン)。味方の位置を先に見ておけば、慌てずに前進できます。
高学年 女子
人数は多くないものの、中学生クラスに参加してスピードに慣れ、良いプレーが多く見られました。ボールの大きさ、高さにも慣れることで次のカテゴリーで起こり得るなれるまでの時間は皆無になった印象。越境の経験を来年度も活かしていきます。
低学年 男子
1-2年生はまだまだ粗削りではありますが、バスケットボールへの気概が素晴らしいので、”良い言葉”で共にプレイする仲間たちと楽しめる心を育んで行きたいです。また、3-4年生は低学年ながらもチームでも試合に絡んでいたり、スキルやスピードの成長が著しく、バスケットボールのIQ や判断力を高めながら高学年クラスへ繋げていきたいです。
低学年 女子
部活に入って間もない時期で、基礎のファンダメンタルの定着が必要な子がまだ多いですが、チャレンジし続ける姿勢が良かったです。アヤカコーチと共に基礎を高める時間を大切にしながらも、スクール+オンラインコーチングで伸ばしていける可能性を秘めています。
中部スクール(うるま市)
中学生 男子
兄弟生もおり、5年生の参加もある中でサイズ・フィジカル差はありますが、制限されたスペースの中での判断力やスキルの向上が多く見られました。
意外性も含めたパスやドリブルのタイミングやリズムが多種多様で面白味が増してきたので、その中で、ゲームを互いに楽しみながらも、競い合える環境にしていきたいです。
強度が上がるほど必要になるのは、やはり受ける前に見る(ビジョン)。狭いコートほど、先に見える選択肢がプレーを助けてくれます。
高学年 女子
県内で多くの優勝を誇る中原小からの参加率が高く、普段とは違う組み合わせ、チームの編成の中でのゲームは競うレベルが月を増すごとに高まっていっている。
スピード、インテンシティ共に激しさがある中でも、スピードやサイズのミスマッチを瞬時に見つけて攻める起点の作り方は秀逸な場面が多いです。
次のカテゴリーを見据えて、怪我をしにくい身体作りやボール、ルールへの対応が今後の課題となる。
低学年 男子
競技を始めて間もない中でも、勝負に対する心意気が非常に良く、作戦ボードを使った話し合いも増えました。休憩時間のコミュニケーションも良い雰囲気です。
一方で、自分の苦手な部分に対するアプローチはまだ弱いので、来年度は「自分で改善する努力」を習慣化できるよう促していきます。
低学年 女子
部活に入っている子も、まだ入っていない子もいますが、競技理解は共通に育ってきています。
ドリブルで仕掛けたりシュートまで持ち込むことはできるようになってきた一方で、ピボット・パスの出し方・ボールのもらい方にはまだ練習の余地があります。
来年度は、自主的に取り組める課題も用意し、日々の練習の質を上げていきます。
横浜スクール(小・中学生)by稲福斎コーチ
2025年度から本格的に動き出した横浜スクールでは、**「基礎を固めながら、ゲームの中で使える形にする」**ことを大切にしてきました。
取り組んだ主なテーマは、次の5つです。
- ドリブル/ハンドリングの基礎(止まる・方向転換・リズム)
- ドリブル&シュート(自分でズレを作って打ち切る)
- 対人スキル(1on1の間合い・仕掛け方・守り方)
- 2対2(スクリーン、ハンドオフを使った“崩し方”)
- 3対3(ヘルプが来た時の判断と、局面の打開)
特に後半は、練習で身につけたスキルをゲームの中で表現できる選手が増え、
2対2・3対3で深めてきた「状況の読み取り」と「対応」が、実戦でも発揮される場面が多くなりました。
来年度はここに、**「受ける前に見る(ビジョン)」**をさらに重ね、
“もらってから考える”ではなく、もらう前から準備できる判断を全員の当たり前にしていきます。
まとめ(来年度へ)
2025年度、GIVE AND GOは「文化」と「経験」の面で大きな前進がありました。
そして強度の高い相手と戦ったことで、
- 圧が上がるほど**受ける前に見る(ビジョン)**が問われる
- フィジカル差は50/50で埋める必要がある
- 終盤は型で勝ち切る
- 共通言語があるチームほど強くなる
という“県内トップレベルの基準”が明確になりました。
来年度は、この4つをGIVE AND GO全体の共通言語にし、どのカテゴリーでも同じ方向を見て成長していきます。
引き続き、応援よろしくお願いいたします!
体験参加のご案内
来年度のテーマは 「受ける前に見る(ビジョン)」。
GIVE AND GOでは、試合で本当に必要になる判断力を、学年を越えて育てています。
「今の環境で伸び悩んでいる」「もっとゲームで活躍したい」
そんな選手は、まず一度体験に来てください。

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