スクールの伸びを加速させたい人へ：この記事の内容を「試合で使える形」にするオンライン添削・1on1も用意しています。
こんにちは。GIVE AND GOの山城拓馬です。
スクールや個人レッスンで、ポイントガードの選手からよく聞く悩みがあります。
中学３年生を対象に高校生にチャレンジもしています。(DFの強度が上がり,同様の課題にぶつかっています。)
「ドリブルはつけるけど、なかなか相手を抜けません…」
「ハンドリングは得意なのに、1on1で前に出られません」
実はこれ、テクニックの種類が足りないからではありません。
- 姿勢
- 足の運び
- リズムの変化
この3つがかみ合っていないと、どれだけ器用にボールをさばけても、ディフェンスからすると「怖くないPG」になってしまいます。
この記事では、僕がスクールやクリニックで大事にしている
- 抜けるための土台づくり
- リズムの変化
- 試合でそのまま使えるコンボ
をまとめた、「抜けるドリブル」3ステップを紹介します。
中学生ポイントガードはもちろん、保護者やコーチの方にも、練習メニュー作りのヒントとして使ってもらえたら嬉しいです。
なぜポイントガードには「抜けるドリブル」が必要なのか？
ポイントガードの仕事は、ただボールを運ぶだけではありません。
- 自分が抜けることで、ヘルプディフェンスを引き出す
- 味方シューターがフリーになる時間をつくる
- 試合の流れが悪いときに、1本のドライブで空気を変える
こういった「きっかけ」をつくれるPGは、チームにとって本当に貴重です。
だからこそ、
「安全にボールを運ぶドリブル」から
「相手を揺さぶり、抜くためのドリブル」へ
一つレベルアップしていきましょう。
STEP1：土台をつくる「姿勢」と「足の幅」
まずは、その場でできる基本姿勢とドリブルから整えます。
ここが崩れていると、どれだけ技を覚えても試合で使えません。
基本姿勢のチェックポイント
- 足幅：肩幅より少し広め
- つま先：真っすぐ or やや外側
- 膝：軽く曲げて、いつでも一歩出られる準備
- 上半身：背中は丸めすぎず、目線はリングとディフェンス
この姿勢で、その場ドリブルから確認していきます。
ドリル① ベーシック・ポケットドリブル
- 右手で膝〜腰の高さあたりを、一定のリズムでドリブル
- ドリブルの位置は、前すぎず、体の横〜少し外
- 左右30回ずつ、目線は常に前（リング or 壁の一点）を見る
ここで大事なのは、
「ボールを見る不安」よりも「前を見る習慣」をつくること。
ボールを見ずにドリブルできることが、
抜けるときの視野の広さにつながります。
ドリル② ゆっくりインアウト（スロー・インアウト）で「形」を覚える
- ベーシックドリブルから、ゆっくり イン → アウト を入れる
- まだスピードはいらないので、足の踏みかえと同時に ボールを動かす
- 右手ドリブルなら、右足でリズムをとるイメージ
この段階では、「抜こう」としなくてOK。
インアウトの形とタイミングを体に覚えさせる時間だと考えてください。
補足：「形」って何？（ここがズレると抜けません）
- 足の踏みかえ（体の向き）と、ボールの移動が 同時 になっているか
- ボールだけ動いて、足が遅れていないか（＝手先だけになってないか）
- 目線が落ちて、リズムが崩れていないか
STEP2：「リズム」を変えてディフェンスを止める
次のステップは、リズム（スピード）の変化です。
多くの中学生PGがやってしまうのは、
- 最初から最後まで同じスピード
- 早く抜こうとして、ずっと全力
というパターン。
これだと、ディフェンスはタイミングを合わせやすくなります。
合言葉は「ゆっくり → ちょい速 → 一気に」
この3段階のリズムがあるだけで、ディフェンスは一瞬迷います。
「あれ？来るのか、来ないのか…」
この“迷い”が、半歩〜1歩の差につながります。
【追記】「一気に」は“1歩目”で決まる（急加速のコツ）
ここで言う「一気に」は、ただ全力で走ることではありません。
**“1歩目で前に出る”**ことで、ディフェンスの足を止めます。
一歩目で加速する3つのコツ
- ① 1歩目は「前」へ（横に逃げない）
サイドに流れるとスピードが乗りません。ゴール方向へ“前の一歩”。 - ② ボールは「前へ押し出す」
アウトの瞬間、ボールを体の横に残さず 前方へ運ぶ（体も自然に前へ出ます）。 - ③ 低い姿勢のまま2歩目まで
1歩目で立ち上がると失速します。低いまま2歩目まで入れると一気に抜けます。
よくあるミス
- 1歩目が横／上に跳ねる
- ボールが体の横に残り、足だけ走る
- 立ち上がりが早くて加速が止まる
ドリル③ チェンジオブペース・サイドドリブル
- 3ポイントラインの延長上に立つ
- サイド方向にドリブルで移動しながら、
- 最初の3歩：ゆっくり
- 次の3歩：ちょい速
- 最後の3歩：一気に
- 方向を変えるタイミングで、クロスオーバー or インアウトを入れる
- 右方向・左方向それぞれ10本ずつ
ポイントは、
- 足のリズムを先に決めてからドリブルすること
- 「速くする」より「変える」ことを意識すること
最後の「一気に」は、全力で走ることではありません。アウトの直後に“前の1歩”を入れて、低い姿勢のまま2歩目までつなぐと、加速が一気に出ます。
ここまで理解できたら次は「フォームのズレ」を直す番。
あなたのドリブルを動画で送ってくれたら、改善点を短く返します。
STEP3：1〜2ドリブルで「決める」実戦コンボ
最後は、試合でそのまま使えるシンプルなコンボに落とし込みます。
ここでは、1〜2ドリブルで勝負を決める形をつくります。
コンボ① 1ドリブル・プッシュからのドライブ
- 三線あたりでボールをもらう設定
- まずはリング方向へ1ドリブルだけ強くつく
- ディフェンスが下がったら、そのままドライブ
- 止められたら、ストップジャンプシュートまで
ここで大切なのは、
「まず1ドリブルで相手の足を動かす」
というイメージを持つこと。
1ドリブル目を弱くつくと、ディフェンスは下がってくれません。
コンボ② インアウト → ステップスルー
- 右手ドリブルでリングに向かう
- ディフェンスが正面に残っていたら、右手インアウトで一瞬外側に振る
- 相手の足が止まった瞬間、クロスステップで内側へ（ステップスルー）
- レイアップ or キックアウトパス
ここは、実際の映像や動画を見ながらイメージすると、よりわかりやすくなります。
よくあるNGパターンと修正ポイント
NG① 手先だけ速くて、足がついてこない
- ボールだけチョコチョコ速い
- 体が前に出ていない
修正ポイント
- 「足から動く」「体ごと抜く」を意識
- スローモーションで形を確認してからスピードを上げる
NG② 抜く前に目線が下がる
- 勝負どころでボールを見てしまう
- ディフェンスからすると、タイミングを合わせやすい
修正ポイント
- 「最後の1ドリブルは、リングか味方を見る」と自分ルールを決める
- ドリルの中でも、目線チェック役をチームメイトにお願いする
NG③ 技を詰め込みすぎる
- クロス → バック → インアウト…と、技の連続になる
- 「どこで抜きに行くのか」があいまいになる
修正ポイント
「この1回のリズム変化で勝負する」
と決めてからドリブルする。
「1つの勝負どころ」を決めて、そこでスピードとリズムを変えます。
家でもできる「抜けるドリブル」3ステップ・ミニメニュー
体育館が使えない日でも、家の前・駐車場などでできる1日10〜15分メニューの例です。
1週間のイメージ
- 月・木：STEP1（姿勢とその場ドリブル）
- ベーシックドリブル
- ゆっくりインアウト（スロー・インアウト）
- 火・金：STEP2（リズム変化）
- チェンジオブペース・サイドドリブル
- 土日：STEP3（実戦コンボ）＋イメトレ
- 1ドリブル・プッシュ
- インアウト→ステップスルー
- 夜に試合をイメージした頭の中の1on1（イメトレ）
スクール生は、普段の練習の前後5分に取り入れても効果的です。
まとめ：PGのドリブルは「派手さ」より「抜けるかどうか」
もう一度、3ステップを整理しておきます。
- 姿勢と足幅の土台（STEP1）
まずは構えと、その場ドリブルの質を上げる。 - リズムの変化（STEP2）
「ゆっくり → ちょい速 → 一気に」を体に染み込ませる。 - 1〜2ドリブルの実戦コンボ（STEP3）
シンプルな形を決めて、何度も繰り返す。
ポイントガードにとって本当に大事なのは、
かっこいい技を何個知っているか
ではなく、
チームのために1本のドライブで流れを変えられるか
だと僕は考えています。
今日の練習を「成長」に変えるには、振り返りと修正が必要です。
GIVE & GROWでは、試合動画×動画フィードバックで、成長を止めません。
もっと学びたい人へ（スクール・クリニックのご案内）
GIVE AND GOのスクールやクリニックでは、
- 今回のような「抜けるドリブル」
- 1on1での「間（ま）の使い方」
- ゲームで生きる判断のトレーニング
を、実際のプレーの中で一緒に練習しています。
- PGとして一歩レベルアップしたい選手
- チーム全体のガード陣を底上げしたいコーチ
- 子どもの武器を一緒に育てたい保護者の方
は、GIVE AND GO公式LINE (スクール生限定：連絡用LINE)から、いつでもご相談ください。
「ドリブルはつけるけど、抜けない…」
という悩みを、一緒に“武器”に変えていきましょう。
GIVE AND GOのスクールやクリニックでは、
対面が難しい選手向けに、今回の内容をもとにしたオンラインレッスンも行っています。
は、GIVE AND GO公式LINE (スクール生限定：連絡用LINE)から、いつでもご相談ください。
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